受精卵(=胚)培養

1.受精卵の培養

16歳以上の既婚の女性で、かつ、がん等の原疾患の治療においてにんよう性温存治療を行うための期間的猶予のある女性の患者さんは、卵子とご主人の精子を受精させ、その受精卵を培養していきます。卵管内の液体とよく似た成分に調整された培養液で受精卵を培養していきます。

2.受精卵の分割の様子

【培養1日目】

培養1日目

  • 培養1日目には受精の確認を行います。
  • 受精卵の中に2つの核があると受精していると判断できます。
  • この後に受精卵が成長することを分割と呼びます。

【培養2日目】

培養2日目

  • 培養2日目には2~4細胞期が望ましい状態です。
  • 観察では、細胞の数、フラグメントの割合を確認します。
  • フラグメントは成長の妨げになり着床しづらくなると考えられ、受精卵全体に占める割合が10%以下で少ない、11%以上で多いと分けています。
  • 受精したか成長しなかった場合は未分割、細胞数が判断できない時は割球不明と評します。
  • この後に受精卵が成長することを分割と呼びます。

【培養3日目】

培養3日目

  • 培養3日目には、7~9細胞期が望ましいです。同じく細胞の数、フラグメントの割合を確認します。
  • フラグメントは受精卵全体に占める割合が10%以下で少ない、11%以上で多いと分けています。
  • 凍結・融解卵は若干成長が遅い場合があります。

【培養4日目】

培養4日目

  • 培養4日目には桑実胚と融合桑実胚の時期が望ましいです。

【培養5日目】

培養5日目

  • 排卵後、培養5日目の状態は胚盤胞まで成長しているが望ましいです。
  • 胚盤胞のことを英語ではBlastocyst(Blastと略します)と呼んでいます。
  • 胚盤胞は1~6までの数字で成長段階を示し、数字が大きいほど成長しています。
  • 培養5日目ではBlast1~5で、培養6日目では、Blast4~6が望ましいです。
  • 胚盤胞は、2つの細胞の塊からできていて、1つは胎児になり、もうひとつは胎盤になります。

患者さんによりの採卵の個数、卵子の状態は異なります。患者さんの状態に合わせて、受精翌日の「前核期」から、さらに成長が進んだ「胚盤胞期」と呼ばれる状態まで培養し、冷凍保存します。
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