凍結保存物(卵子・受精卵=胚)の融解・移植

がん等の原疾患治療終了後、妊娠を希望された段階にて、凍結しておいた卵子・受精卵(=胚)を融解し、移植します。

受精させた卵子は、患者さんの状態に合わせて、受精翌日の「前核期」から、さらに成長が進んだ「胚盤胞期」と呼ばれる状態まで培養します。

16歳以上の既婚の女性で、かつ、がん等の原疾患の治療においてにんよう性温存治療を行うための期間的猶予のある女性の患者さんは、卵子とご主人の精子を受精させ、その受精卵を培養した状態で凍結保存します。

15歳未満、もしくは、16歳以上の未婚の女性は、がん等の原疾患治療終了後、妊娠を希望された段階にて、顕微授精を行い、受精卵を培養することになります。→ ③「顕微授精

凍結卵子融解-体外受精のスケジュール

1.凍結保存物(卵子・受精卵=胚)の融解

クライオトップ(幅1ミリの細長い棒状の凍結器具)を用いた融解法により未受精卵・胚を融解します。
凍結保存しておいた未受精卵・胚を液体窒素中から取り出し、瞬時に融解試薬に投入し、凍結に耐えられる状態にかれていた未受精卵・胚を元の状態に戻していきます。

融解

2.凍結保存物(卵子・受精卵=胚)の移植の流れ

※京野アートクリニックにおいて行われています採卵の流れを整理しています。
医療機関により進め方が異なる場合が異なります。

来院 ・胚培養士から、その日の受精卵(=胚)の状態について説明があります。
・当日のホルモンを測るための採血を行います。
・60~90前から尿を貯めていただきます。(胚移植の方法によっては、尿をすませていただくこともあります。)
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胚移植実施

胚移植

・通常は、良好胚を経頸管的に1個胚移植します。
・胚は、やわらかい胚移植用カテーテルを用いて、子宮の中に静かに置くように移植します。
・子宮の角度がきつかったり、受精卵を戻す管(チューブ)が入らない場合には、経子宮筋層的(埋め込み)に行います。

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胚移植終了後 ・特に安静は必要ありません。
・着床を助けるための女性ホルモン、黄体ホルモン剤の飲み薬が処方されます。

凍結胚移植(HRT周期)のスケジュール

凍結胚移植(自然周期)のスケジュール

京野アートクリニックの場合には、多胎を防止するため、胚移植個数を原則1個としています。
胚移植個数は年齢、過去の治療歴、妊娠歴、胚の状態などにより決められます。