悪性腫瘍疾患専門医の皆様へ

化学療法で卵巣機能が低下する、乏精子症・無精子症をひきおこす、もしくは骨髄移植のようにほぼ全例で機能が停止する場合、治癒後の年齢が高齢となる場合には、にんよう性温存のための精子・卵子・卵巣・胚の凍結保存をすることで、将来妊娠をする可能性を患者さんに与えることができます。患者さんが治癒後のQOLに関して、希望を持てることはとても大切なことだと考えます。

そこで、一人でも多くの患者さんに、将来妊娠できるという希望を与えるために、悪性腫瘍疾患の専門医と生殖医療の専門医が密に連携し、一貫した治療を実施できる体制を作っていくためのアクションをおこすことにしました。

それが、この「ガンでもママパパ」の立ち上げです。

まだまだ、情報量が少なく、十分ではありませんが、にんよう性温存のための精子・卵子・卵巣・胚凍結保存について知っていただくことで、患者さんにとって、先生方にとって、より良い治療を実現するためのお役に立てれば幸いです。

ご意見やご質問などございましたら、onzon@ivf-kyono.or.jpまでお寄せいただければと存じます。

悪性腫瘍の患者さんがにんよう性を温存するために精子・卵子・卵巣・胚の凍結保存を行うには、年齢的な制約、結婚の有無による制約、治療までの猶予期間の問題があります。

  15歳以下の
女性
16歳以上の女性 思春期以降の
男性
期間的猶予(4週間以上)
なし あり
未婚 既婚
原疾患治療前 卵巣摘出⑤ 採卵① 採卵①
採精⑨
採精⑨
採卵① 自己卵子
凍結保存②
顕微授精③
胚培養④
精子の
凍結保存⑨
自己卵子凍結保存②
卵巣凍結⑤
胚凍結保存②
原疾患治療 (原疾患治療)
凍結保存の継続⑧
(原疾患治療終了)
(妊娠希望)
妊娠に向けた治療 卵子の融解⑥ 卵巣切片の
移植⑦
胚融解・
移植⑥
顕微授精③
   
顕微授精③     胚融解・
移植⑥

卵子・卵巣・胚の凍結保存を行う場合には、一定期間が必要となります。患者さんの状況によっては、一刻一国の猶予もならないことがあるかと思いますので、にんよう性温存のための精子・卵子・卵巣・胚の凍結保存治療の実施を決断されましたら、まずは、凍結保存を実施する医療機関にご連絡ください。