技術開発に関するトピックス ~将来的な治療法の開発について~

1. 血管を含む全卵巣凍結方法の開発

技術開発

1個の全卵巣と血管を含めて磁場環境下で凍結する方法については、現在は研究段階です。

実用化されれば、以下のことが可能になります。

  • 融解以後、血管吻合により卵胞の消失を最小限に抑えて、長期間卵巣の機能を期待することができる
  • 凍結前に卵胞に穿刺して、卵子を吸引し、未成熟卵子を体外培養して成熟卵子まで成熟させて凍結できる

卵子凍結と比較して、卵巣組織の凍結は、何千という卵子を含むため、凍結、移植によるダメージを考えても得られる卵の数、妊娠する確率は飛躍的に高くなると考えられます。

ただし、卵巣組織を凍結融解後に移植する場合、悪性腫瘍細胞を同時に移植してしまうリスクがありますので、卵巣凍結・融解移植の課題の項目にも取り上げたように、微小残存病変の検出法の確立が求められます。

2.液体窒素を使用しない長期かつ簡易な保存方法の開発

技術開発

将来的な保存方法として、100%の生存率、簡便な方法の開発が期待されています。液体窒素を必要としない、乾燥精子・卵子も有望です。

アフリカ中部に棲む蚊の一種の「ネムリユスリカ」は、乾燥させた幼虫に水を与えると蘇生することが確認されており、自然界から学ぶことによって、新しい技術が発展することが期待されています。